初任給を引き上げ中の大手企業一覧!引き上げ額や高額化している理由を紹介

近年、物価上昇や人材獲得競争の激化を背景に、多くの大手企業が新卒の初任給を引き上げています。
かつては業界によって差が大きかった初任給水準も、現在では30万円前後が一つの目安となりつつあります。
そこで本記事では初任給の引き上げが特に目立つ「金融」「建設・不動産」「小売」「インフラ」「メーカー」の5業界を徹底解説!
業界ごとの動向と実際に初任給を引き上げた代表的な大手企業を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
初任給を引き上げた大手企業を業界別に紹介

ここでは初任給の引き上げが目立つ業界を5つピックアップし、それぞれの業界動向や実際に初任給を引き上げた代表的な企業を紹介します。
金融業界
金融業界では、生命保険会社や銀行を中心に、初任給を大幅に引き上げる動きが加速しています。
特に生保・メガバンク・ネット銀行では、初任給30万円超が珍しくなくなってきました。
住友生命
住友生命は、国内有数の生命保険会社として全国に広い顧客基盤を持ち、安定した経営基盤が強みです。
| 初任給 | 29万円 |
| 引き上げ額 | +3万円(26万円→29万円) |
明治安田生命
明治安田生命は「人に一番やさしい生命保険会社」を掲げ、顧客満足度と社員の働きやすさの両立を重視しています。
| 初任給 | 27万円 |
| 引き上げ額 | +3万円(24万円→27万円) |
第一生命ホールディングス
第一生命ホールディングスは、国内外で幅広い事業を展開する大手生保グループです。
| 初任給 | 33万5,560円 |
| 引き上げ額 | +約1万4,000円(32万1,560円→33万5,560円) |
りそな銀行
りそな銀行は、信託機能を併せ持つ独自のビジネスモデルを強みに、個人・法人双方に幅広い金融サービスを提供しています。
| 初任給 | 28万円 |
| 引き上げ額 | +2万5,000円(25万5,000円→28万円) |
建設・不動産業界
建設・不動産業界では、深刻な人手不足を背景に、他業界を上回る水準の初任給引き上げが相次いでいます。
大和ハウス工業
大和ハウス工業は、住宅から商業施設、物流施設まで幅広い分野を手がける業界最大手の一社です。
| 初任給 | 35万円 |
| 引き上げ額 | +10万円(25万円→35万円) |
大成建設
大成建設は、国内外で大型インフラや再開発事業を数多く手がけるスーパーゼネコンの一角です。
| 初任給 | 30万円 |
| 引き上げ額 | +2万円(28万円→30万円) |
オープンハウスグループ
オープンハウスグループは、首都圏を中心に急成長を続ける不動産企業で、スピード感のある経営と成果主義が特徴です。
| 初任給 | 36万円 |
| 引き上げ額 | +3万円(33万円→36万円) |
積水ハウス
積水ハウスは、戸建住宅を中心に環境配慮型の住まいづくりを進める大手住宅メーカーです。
| 初任給 | 約30万円 |
| 引き上げ額 | +6万円(約24万円→約30万円) |
小売業界
小売業界の中でも特にアパレルや家電量販店では、早期のキャリアアップと高収入を両立できる制度を整え、人材確保を強化しています。
ファーストリテイリング
ユニクロを中核とする世界有数のアパレル企業で、グローバルで活躍できる人材の確保を目的に初任給を33万円まで引き上げています。
| 初任給 | 33万円 |
| 引き上げ額 | +3万円(30万円→33万円) |
ノジマ
関東を中心に家電量販店を展開する成長企業で、年功序列にとらわれない評価制度により若手でも実績次第で収入を伸ばせる環境が整っています。
| 初任給 | 30万円 |
| 引き上げ額 | +1万円以上(手当含む) |
アシックス
スポーツシューズ・アパレル分野で世界的なブランド力を持つメーカー兼小売企業です。
グローバル競争力の強化を背景に、初任給を30万円へと引き上げました。
| 初任給 | 30万円 |
| 引き上げ額 | +2万5,000円(27万5,000円→30万円) |
アイリスオーヤマ
家電・日用品・食品まで幅広い分野で事業を展開する独自路線のメーカーです。
スピード感ある商品開発と若手登用に定評があり、入社年次に関係なく挑戦できる社風が特徴です。
| 初任給 | 25万5,000円 |
| 引き上げ額 | +1万3,000円(24万2,000円→25万5,000円) |
インフラ業界(電力・運輸・エネルギー)
電力・鉄道・海運・エネルギーといったインフラ系企業でも、安定性に加えて待遇面を強化する動きが目立ちます。
コスモエネルギーホールディングス
コスモエネルギーホールディングスは、石油事業を中核に再生可能エネルギーや次世代燃料にも注力するエネルギー企業です。
| 初任給 | 33万円 |
| 引き上げ額 | +2万4,000円(30万6,000円→33万円) |
日本郵船
世界トップクラスの海運会社として物流・エネルギー輸送を支えるインフラ企業です。
安定した事業基盤とグローバルな活躍機会を兼ね備えています。
| 初任給 | 33万3,000円 |
| 引き上げ額 | +9,700円(32万3,300円→33万3,000円) |
JR東日本
鉄道事業を中心に、駅ビル開発やIT・観光事業など多角的に展開するインフラ企業です。
初任給引き上げを通じて若手人材の処遇改善を進めています。
| 初任給 | 26万2,075円 |
| 引き上げ額 | +1万2,000円(約25万円→26万2,075円) |
全日本空輸(ANA)
ANAは、国内外の航空ネットワークを担う日本有数の航空会社です。
初任給の引き上げにより、グローバル人材の確保を進めています。
| 初任給 | 26万2,000円 |
| 引き上げ額 | +1万2,000円(25万円→26万2,000円) |
メーカー(製造業)
製造業でも特に大手メーカーでは安定した月給を重視する報酬体系への転換が進み、初任給30万円前後がひとつの目安となりつつあります。
ソニーグループ
エレクトロニクス、エンタメ、半導体など多様な事業を展開するグローバルメーカーです。
近年はグローバルでの人材獲得競争を背景に報酬制度の見直しを進めています。
| 初任給 | 31万3,000円 |
| 引き上げ額 | +14%以上 |
三井化学
三井化学は、化学素材や高機能材料を手がける総合化学メーカーです。
近年では初任給を28万円に引き上げ、技術系人材を中心に処遇改善を進めています。
| 初任給 | 28万円 |
| 引き上げ額 | +2万4,000円(25万6,000円→28万円) |
パナソニックホールディングス
家電からエネルギー、車載分野まで幅広く展開する日本を代表するメーカーです。
近年は事業ポートフォリオの転換とあわせ人材への投資も強化しています。
| 初任給 | 26万9,000円 |
| 引き上げ額 | +1万9,000円(25万円→26万9,000円) |
日立製作所
IT・インフラ・エネルギーを融合した社会イノベーション事業を強みとするメーカーです。
グローバル競争が激化する中、優秀な人材の確保・定着を目的として新卒初任給の引き上げを実施しています。
| 初任給 | 26万9,000円 |
| 引き上げ額 | +1万9,000円(25万円→26万9,000円) |
初任給の引き上げ額の実績

初任給の引き上げ額(予定もしくは直近の実績)を以下の表にまとめました。
| 引き上げ額 | 企業の割合 |
|---|---|
| ~5,000円未満 | 16.6% |
| 5,000円~1万円未満 | 40.3% |
| 1万円~2万円未満 | 29.5% |
| 2万円~3万円未満 | 8.8% |
| 3万円~4万円未満 | 3.4% |
| 4万円~5万円未満 | 0.6% |
| 5万円以上 | 0.8% |
今回の調査結果から、初任給の引き上げは一部の企業だけでなく、新卒採用全体の潮流になりつつあることが分かります。
学卒生の初任給(支給額)の平均は22万5,786円となり、2025年卒と比べて8,999円増加しています。
小幅な引き上げが中心とはいえ、企業全体で初任給水準を底上げする動きが進んでいる点は大きなポイントと言えるでしょう。
給与水準が採用力を左右する要因として、企業側にも強く意識され始めています。
初任給が引き上げられている理由2つ

初任給の引き上げが進んでいる理由のひとつに、社会全体の賃上げ機運の高まりと新卒採用を巡る競争の激化があります。
近年は、食品や光熱費、生活用品などの価格上昇が続き、実質的な生活コストが増加しています。
従来の給与水準では新社会人の生活が成り立ちにくくなりつつあり、企業には賃金水準の見直しが求められています。
そしてもうひとつの理由が、少子化の影響で新卒学生の数が減少して企業が採用できる人材の数は年々少なくなっているためです。
特に優秀な学生ほど複数の内定を得やすく、企業は他社との差別化を明確に示す必要があります。
Abuild就活 佐藤コーチこうした理由から、初任給の引き上げは多くの企業にとって避けられない選択となっているのです。


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初任給だけではなく待遇改善を図る企業も増加
近年は初任給の引き上げに加え、新入社員や若手社員が安心して働ける環境づくりに力を入れる企業が増えています。
給与だけでなく、入社後の働き方や生活面の安定を重視する学生が増えていることが背景です。
特に注目されているのが「配属ガチャ」への対策で職種別採用や配属先を事前に明示し、入社後のミスマッチや早期離職を防ぐ企業が増加しています。
さらに、社員寮や借り上げ社宅の導入・拡充により、若手社員の生活コストを軽減する動きも広がっています。
加えて奨学金返済支援制度を福利厚生として導入する企業も増えており、若手の経済的負担を減らすことで、長期的な定着を図る狙いがあります。
まとめ


今回紹介した通り、初任給の引き上げは一部の企業に限らず、新卒採用全体の大きな流れとなっています。
多くの企業が採用力強化を目的に給与水準を見直し、初任給だけでなく若手層全体の待遇改善にも取り組み始めています。
今後は、単に初任給の金額を見るだけでなく、昇給の仕組みや福利厚生、配属制度なども含めて総合的に企業を比較することが重要です。
短期的な金額だけでなく、長期的に安心して働ける環境かどうかを見極める視点を持つことが、後悔しない企業選びにつながるでしょう。
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